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Audio日記 Stein Music編(2001/08/31〜09/26) この期間の私のシステムは、スピーカー:AE2Signature、パワーアンプ:Ayre V1X、プリアンプ:Ayre K1X、DAC:WADIA15i、CDトランスポート:エソテリック P2S 、ボイシング・イコライザー:アキュフェーズ DG28です。
2001/09/18「アクティブ・デジタル・ケーブルを聴く」
和歌山市内に仕事で行ってきました。同僚と夕食をとろうと市内をふらついていると、一軒のちょっと古ぼけた、それでいて美味しそうな雰囲気を感じさせる店があったのです。それだけならありがちなのですが、この店には他にはない強力なインパクトがありました。店の前にあった立て看板の記載。
「名物 ちんこ鍋」
速攻で入店して仲居の婆さんに注文しました。
出てきた料理は・・・「ちゃんこ鍋」・・・。旨かったけどさ。マンガじゃねえんだから、気付よ。お互いに。
さて、アクティブ・デジタル・ケーブルであるスタイン・ミュージックのDX3A Signatureをお借りしました。3週間前に^^。(右写真は輸入代理店のプラクトサウンドシステムのホームページより引用)
なんでこんなに時間がかかったかというと、この不景気の最中、忙しいんだよ。予定外のクレーム処理みたいなものなんだけどね。おかげで試聴時間激減。アンプの灯を入れたまま、聴く前に寝てしまうなんてことも何日かありました。それと理由がもう一つ。(これはホームページに載せるかどうか悩んだ。エアーのアンプに対する風潮が気に入らないからだ。)
実はプリアンプが壊れました。電源が入らないのです。購入前に店から「これだけはやってはいけない」と言われたことをやらかしたのですから、エアーに罪はないでしょう。
代理店のステラヴォックスに連絡したところ、「ヒューズが導通しているのにパイロットランプが点灯しないのであれば、ロジック回路にダメージが生じているものと思われます」とのこと。そしてその後の文章には一筋の光が。「なお、修理費用はバージョンアップ保証期間中ですので無償となります。」(← ステラヴォックス ありがとう)
無償はよかったけど、修理に出して早一ヶ月、まだ帰ってこないんだよねえ。いつまで待っていても仕方ないし、貸してくださった方にも申し訳ないので、ケーブルの試聴を始めましょうか。
2001/09/22「アクティブ・デジタル・ケーブルを聴く(その2)」
DX3A Signatureのケーブルの長さからして、P2SとDG28の間に使うことにします。比較対象はベルテックのDIGIEX 702ですから、なんて一般性のない比較なのでしょう。自分のためだから、まあいいか。
ちなみにお値段は DX3Aが定価72,000万円/m、702が10万円/mです。ただ、702の実売価格は8万円程度と思いますので、ほぼ同額ですね。
試聴ディスク、試聴システムも普段のまま(ただしプリアンプ抜き:AE2Signature〜V1X〜Wadia15i〜DG28〜P2S)です。DX3Aは両端がBNCですので、これをRCAに変換して使用しています。簡単だけど、感想は以下の通り。
う〜ん。
結局、3日間に分けてちまちまと試聴を繰り返しました。得意・不得意なディスクは双方にあれど、大体同じ感想です。
陽性でシャープで細かい音を求め、なによりもアクティブ・デジタル・ケーブルに憧れを抱いていた数年前なら、DX3A Signatureに飛びついたような気もします。でも今は、先週の真空管ユーザー宅訪問でもわかりましたが、もっとエッセンスを抽出したような、自分なりの味のある音が欲しいんですよねえ。変化したとはいっても、あくまでもケーブル比較という範疇ですし。で。ありがとう、DX3A Signature。アクティブ・デジタル・ケーブルを聴いてみたいという夢を叶えてくれて、と箱詰めして返送するつもりでした。
ところが、もう一回聴き直すか、という事態になったんです。前回書いた一ヶ月経っても帰ってこないという陰口が効いたのか、プリアンプが修理から帰って来たんですよ。2001/09/23「アクティブ・デジタル・ケーブルを聴く(その3:K1X復帰)」
K1Xは出来合いの箱に入れてステラヴォックスに送付しました。ところが戻ってきたときには「K3」の箱に収まってきたんですよねえ。修理費用は予定通り無料。
それはいいとして、箱から出したK1X、こんなにも麗しい存在になるとは2年前に予想できたでしょうか。もうこれなしで音楽を聴く気にはなりません。もうそこにあるだけでいいという感じです。
とはいっても、久しぶりのK1X。プリアンプ挿入時とDAC直結時(プリ抜き)を改めて聴き比べてみます。購入当初はこんなことを書いたようだけど、今あれから2年が経って、思いは変わったでしょうか。デジタルケーブルは折角ですから、スタイン・ミュージックのDX3A Signatureのまま固定して聴き直してみましょう。プリ抜きだけ聴けば、これはこれで納得してもらえるものがあると思う。全然悪くないですよ。強いて言えば、(9/15の真空管マニア宅訪問のところでも書いたけど)ちょっと騒がしいかなあ。
じゃ、K1Xを足すとどうなるのか。すんごく微々たることを上げれば、かす〜かに輪郭がにじむような「気がします」。音像が僅かに前に出てくるような「気がします」。ただそんなものを吹き飛ばすようなもの。それは、音楽がそこにあるような感触、誰かがそこにいるような錯覚なのです。これは文字では説明しづらい・・・。そしてもう一つは「静か」なんです。夜中でも音量が上げられます。ステラヴォックスからの修理完了表には「DCコード取付部がコードの構造上、弛み易くなっているようです。セッティングの際にはご注意願います」とあります。本体は動かせませんので、電源部の置き方と電源コードの引き回しをもう一度検討してから、アクティブ・デジタル・ケーブルの再検討を始めます。
2001/09/24「アクティブ・デジタル・ケーブルを聴く(その4)」
プリを入れる利点をもう一つ書き忘れました。これはWadiaのデジタル・ボリューム・システムのせいでもあるのですが、プリを通した方がいい音で聴けるボリュームの範囲が広いんです。ローレベルでもきちんと聴けて、もちろん大音量でも楽しめる。家庭で使用するなら、これは大きなメリットです。
少しアクティブ・デジタル・ケーブルを説明しておかないといけないね。要するに電源の必要なデジタル・ケーブルということです。電源を入れないと音は出ません(そもそもDACにロックしない)。
輸入代理店であるプラクトサウンドシステムにはDX3A Signatureについてこんな説明書きがあります。抜粋します。
Stein Music製のデジタルケーブルの中でも最高峰のデジタル伝送ケーブルです。
伝送信号から極限までジッタを低減させるアクティブジッタキャンセル回路と、絶縁トランス、波形整形回路などを内蔵したアクティブ・ケーブルで、日本国内の100V仕様に合わせて製作されています。
この製品は日本で設計され、ドイツで最高のチューニングがされた上で製品化されました。まさに日独の技術協力による成果で、世界に誇れるケーブルです。
導体部分はDX3で実績のあるStein Music特製の特殊素材を使用し、伝送系に起因する波形の劣化を極力抑えるとともに、純度の高い電源を装備して理想的な波形整形を実現しています。CDトランスポートとDACの間にこれを入れるだけで、劇的に位相精度が改善されます。これにより創出されるリアルな音場空間は聴衆を柔らかく包み込んでくれます。
また、CD-RやMDへのデジタル入力にこれを入れることで、デジタルコピー時の音質劣化を極限まで減らすことができます。むしろオリジナルのCDよりもコピー先の方が音が改善される場合もあるようですが、これはジッタが減る効果と思います。
両端はBNCコネクタですが、RCA変換プラグも2個付属しています。要するにデジタル・インターフェイス・プロセッサーを積んだケーブルで、ジッターの低減を目的に開発された商品という風に受け取りました。最近ではケーブル抜きの単品もいくつかの他社から発売されていますが(例えばモナーキー・オーディオのDIP 24/96とか)、接点が減ったり、置き場所を取らないということはそれなりのメリットでしょう。
2001/09/25「アクティブ・デジタル・ケーブルを聴く(その5)」
今日大阪は夏日だったらしい。でも体は秋を感じています。スターバックスでコーヒー・フラペチーノを頼みましたが、きっと今年最後のフラペチーノでしょう。
少し前にオーディオ用のイスが欲しいと書きました。今は6畳間ですから、東急ハンズ当たりで売っている2万円弱のものにしようかと思っていたんです。ところが今日、インテリアショップで革張りのドイツ製のイスに腰を落とすと・・・戻れないね、これは。触覚という聴覚よりもはるかに確かな感覚で支えられるだけにごまかしがきかず、どうせ買い換えないのならば安物買いするよりも投資した方がいいと思いました。オーディオ・ベーシック誌の前期号にイスの比較記事が出ていましたが、デザイン以外はわかりにくいと感じましたし、これは色々回って自分が座ってみるしかなさそうです。いいものは結構大型なので、6畳間にすっぽり収まるイスが簡単に見つかるかな?さて、本題に入りましょう。プリを入れた我が家の正規システムでのデジタル・ケーブル試聴です。探したらアポジー・デジタルのワイドアイ75オームとDG28に付属していたフルカワ製のケーブルがありましたので、ついでに比較してみます。
比較には例によって妻の協力を仰ぎました。彼女は値段もブランドも全くわかっていません。試聴中は余計な先入観を入れさせないために私は感想をいうのを控えました。基準をいつものベルテック 702として、ベルテック VS. DX3A Signature、ベルテック VS. フルカワ、ベルテック VS. アポジーと一対で試聴、ベルテックに比べてどうしたいう感じで感想を記しました(妻の発言は言葉を具体名に置き換えました)。試聴曲は定番の古内東子とビル・エバンス・トリオです。
いつもながらだいぶ大袈裟に書いていますので、そのつもりで読んでください。ベルテック 702に比べてDX3A Signatureはどうか・・・
私:シンバル一つ取っても華やか。702が交じり合うなら、DX3A Signatureは個々を独立させた感じ。エレキベースの沈み込みはDX3A Signatureの方がある印象。702とは違う微細・広帯域の方向性も悪くないと思う。
妻:音は鋭いのにピアノやパーカッションの響きが薄い。ボーカルも702の方が伸びやかな気がする。古内東子の喉を開かない地声(なんとなくわかるけど^^)が強調される印象。ピアニッシモで周りにホコリが一重貼り付いているような感じがする(悪い意味らしい)。フォルテではわからない。
ベルテック 702に比べてDG28付属品フルカワ製ケーブルはどうか・・・
私:意外に差がないのにビックリ。10万円ベルテックの立場は? ベルの質感なんて、702よりもあるくらいだ。ただ如何せん底が浅い。打楽器やベースが軽々しいのは気に入らないが、十分代用可能。
妻:ボーカルとか差がよくわからない。強いて言えば702の方がピアノの当たりが柔らかい。平面的でない。
ベルテック 702に比べてアポジー・デジタルのワイドアイ75オームはどうか・・・
私:なんでアポジーが気に入ったのかわかる気がした。ベクトルがベルテックと同方向だからだ。DG28〜Wadia15i間はアポジーの110オーム(AES/EBU接続)なわけで、その相乗効果がでているのかもしれない。50倍近い価格差(アポジーは1,500円/mだから)は感じないが、702の方が小音量時に映える。音量が大きく感じられる。
妻:ピアノの響きは702の方がよいが、ベースの響き、沈み込みはワイドアイに分があるような気がする。ボーカルに被ってしまっているみたい。702の方がピアノの輪郭がハッキリして、音が明るく抜けている。
2001/09/26「アクティブ・デジタル・ケーブルを聴く(その6)」
昨日今年最後のフラペチーノとか書いておきながら、今日は早速 宇治金時を食べました。しょうがないよね、宇治に行ったんだから。
宇治といえば平等院鳳凰堂なわけですが、これがまた中学生の時に見た印象とずいぶんと違うんです。綺麗なことは変わらないけど、もっと敷地が広い、そして建物が大きい印象だったんだ。20年近い歳月はこうも印象を変えるかなあ。今日も僕らがやったように、修学旅行生が10円玉と一緒に写真を撮っていました。神社仏閣好きだから、関西に来てから観光には困らない。オーディオする暇がないとはいいながらも、この3連休中は百舌鳥に行って古墳群を見、比叡山に行って門前町を歩いてきました。日吉大社や延暦寺の陰に隠れているけど、明智光秀の菩提寺でもある西教寺はいい寺だぜ。機会があったら、是非行ってくれ(いつだよ^^)。時間切れで延暦寺には行っていないので、ここは紅葉のシーズンにでも行きましょうか。
また本題に。比較試聴の結果、妻のお気に入りは「もとのやつ」、つまりはベルテックということです。ああよかった。DX3A Signatureならともかく、DG28付属品とか選ばれたら、購入額がばれたときに何を言われるかわかったもんじゃないからね。
プリなしとプリあり、相反するようなコメントもありますが、これはそう感じたのだから仕方がないでしょう。妻との感想の相違もいつものことです。元々聴くポイントも違いますし、同じ感想を持って違うことをいっているのかもしれません。DX3A Signatureの「ピアニッシモで周りにホコリが一重貼り付いているような感じ」というのも私の聴感では捕らえられませんでした。アクティブ・デジタル・ケーブルを聴いて感じたこと。オーディオ経験浅い頃にコニサーのADIの刷り込みがあっただけに、憧れが大きすぎた感はあります。メリットあまりを感じない原因としては、私個人の能力がジッターの変化を十分に捕らえられない、P2SやDG28のデジタルアウトがそれなりに優秀だった、相性の問題 等々いろいろあると思っています。
素性はいいですよ。DG28〜Wadia15i間に使ったらどうか(長さが3m必要なので今回は試せない)、P2S〜DG28〜Wadia15i間をDX3A Signatureで統一したらどうか、と考えますもん。特にDG28〜Wadia15i間、今はベルテックと同傾向のアポジーだけに、ここに広帯域型のDX3A Signatureを混ぜるといいような気もしますし、なによりもこのアクティブ・ケーブルは距離が長い方が生きるんじゃないかという気がするのです。距離が長くてだれた電子にアクティブで渇を入れるイメージでしょうか。
2001/09/26「アクティブ・デジタル・ケーブルを聴く(その7)」
輸入元のプラクトサウンドシステムに質問メールを送り、回答を得ました。
Q) 1m以外の長さの特注は可能なのでしょうか。また、その場合のお値段は? また、長いケーブルを購入した場合、短くしてもらうことは可能でしょうか。
A) 使用されているケーブル(DX3)の加工は日本ではできませんので、長くする場合も短くする場合も特注で本国からの発送待ちになり、最低1ヶ月はかかります。長くする場合は10cm単位で指定できますが、2,000円/10cm程度と思います。短くする場合もその比率かと思いますが、確認してみないとわかりません。
Q) 44kHz以外のサンプリング周波数への対応はしているのでしょうか。例えば96kHzとか。
A) DX3A Signatureは44.1kHz以外(32kHz、48kHz、96kHz、192kHzなど)にも問題なくお使いいただけます。
Q) 評判の悪いプラグ部は私も使い勝手が悪いと感じました。改造・改良の予定をお聞かせ下さい。
A) プラグ部は最近は国産のACコンセントケーブルを付けたものも出荷しております。(写真はプラクトのホームページより引用)
また、付属しているBNC−RCAカプラはあまり強度的にしっかりしたものではありません。DX3A Signatureにはプロ仕様のBNC(Real 75Ω)を使用しておりますので、インピーダンス適合の意味からも是非BNC接続にてご利用いただきたく存じます。ケーブル付き、ちゃちいですね。どうせなら多少値が上がっても同メーカーのStein Music製をつければいいのに。もしくはACインレットを付けてケーブルを選択できるようにするとか。マイナーメーカーだし、売りたいならマニア心をくすぐる方向がいいと思うんだけど。
ご推奨ということですから、P2SのBNCからDG28のRCAにつなぎ直し、五目聴きしてみました。やっぱり陽性でクリアー。かといってS/Aラボのケーブルほど冷静でもないという印象です。ケーブルでS/N比が向上 という言い方は好きでないのですが、そういった方向ですね。
無尽蔵に何か買えるわけでもないのでお返ししました(ディスクによってベルテックとつなぎ変えると楽しそう・・・)。Stein Musicではインターコネクトケーブルやスピーカーケーブルも扱っていますので、聴いてみたい気はしますね。
2001/10/04「アクティブ・デジタル・ケーブルを聴く(後日談)」
アクティブ・デジタル・ケーブルは憧れだったんです。私にとって初代(?)アクティブ・デジタル・ケーブルであるコニサーADIはとにかく衝撃的でした。俺もいつかは、と思わせた希有なアクセサリー(ケーブル)です。なにせ、当時23万円という定価でそれが買えないので、柴崎先生のDSIXを自作しようとMJ誌に掲載された部品を全て揃えたくらいですから(ああ、それなのに未完成・・・)。
DX3A Signatureの代理店であるプラクトからコメントをいただきました。インターネットの利点はこういった情報を自由に掲載できることです。
O崎様のHPにて2Pのコンセントケーブルがちゃちであるとのご指摘を受けておりますが、あの電源ボックスに入っている回路は立派なチョーク電源になっており、外部からのノイズの影響はしっかり抑えられているため外部ケーブルにお金をかける必要はありません。ましてや、当店のPower Cord II はアナログ機器用の高性能(高価)なケーブルですので、それをデジタル機器であるDX3Aに使うことは、製品の価格を上げることにはなっても、性能を上げることにはならないと考えます。
・・・「オーディオは理屈じゃないよ。」と言われてしまうと反論できない面があるのも事実ではあります(^^;ACインレットを付けるなど、他の皆様からもご提案いただいておりますが、前向きに検討させていただきます。今の電源BOXのままではスペースが無く取り付きませんが、製品バージョンアップ時には反映させていただきたく存じます。
ありがとうございます。私のように、見た目が良くないと嫌だ、ACケーブルを変えられないと嫌だ(別に音質的な理由はない)という輩はきっといますからね^^。
DX3A Signatureか・・・う〜ん・・・一本欲しい気もするナア・・・。2001/09/15「久々に球アンプに触れる」
管球アンプユーザーのお宅を訪問してきました。途中中断があったようですが、それでもオーディオ歴は35年。つまりは私が生まれる前からオーディオしてたってことです。各部屋にスピーカーがあり、それぞれがダック、セレッションの中型、JBLのLE8T、といったアンティークに近いものでした。それぞれを管球アンプで聴きましたが、それはそれは趣味の良い音。ダックで聴くスタンダード・ジャズ、セレッションで聴く80's ポップス、JBLで聴く北島三郎・・・。得意分野は異なるものの味わいがあります。
メインスピーカーは8畳の和室に置かれたアルテックの箱に入ったエレクトロボイス(以下EV、30cm 2発&ツイーター)という恐らく珍品。それを復刻ではないWE300Bを使ったEK製アンプとラックスマンのプリ、CDプレーヤーで鳴らしておられるのです。寺島靖国氏の言うところの「古代オーディオ」の範疇です。
セッティングは昨今のマニアから言えば、「全くなっていない」というものでしょう。オーディオ・アクセサリーの類は全く使われていないのです。スピーカーは畳に直置き、アンプとCD プレーヤーはスピーカーの上、ケーブルは付属品で、スピーカー間には大型のプロジェクションTVと仏壇(!)が置かれているのですから。
ただご当主、加熱するアクセサリー市場はご存じの様子。難波の各オーディオ店にも頻繁に通われているとのことです。それでいて余りに高価なそれら商品をナンセンスとしているのですから、それはそれ、立派なポリシーです。お話をしていても、ご自身の目的とする「音が見えているな」、と感じます。(私にゃこれがない・・・)暖まった300Bの奏でる音は、我が家とは全くの異質。ここにないものが我が家にあるのは確かですが、我が家にはない、そして欲しい感触がここにあるのです。
それは滔々(とうとう)と流れる音。波のように自然に押し寄せるというか、大河のように粛々と流れるというか・・・それからすると我が家は 定位がピンポイントで、奥行き感もあり、解像度が高く、音場情報が豊かで、高域も低域も非常にフラットに伸びていますが・・・どこかみみっちい。せせこましい。ちまちましている上に五月蠅い(正に漢字で書きたくなる印象だ)。
使っているのが小型スピーカーだから、とはあまり言いたくありません。でも、300B&EVのエッセンスを追加したいなあ。隴を得て蜀を望むか!EVで聴くビル・エバンスは時代なりの自然な音。AE2Signatureだけでなく、最近のハイエンドスピーカーで古い録音を聴くと、多かれ少なかれ干物を刺身にしたような感覚があります。それがない。逆に、90年代のジャズを聴くと、鮮烈なドラムスが埋もれてしまう。硬質なベースも生きてこない印象です。
難しいねえ。
「ケーブルで音が変わりますか」と聞かれました。奥様お手製のお好み焼きをいただいている最中だったので、「お好み焼きに鰹節をかけるか、アオノリをかけるか、そういう違いですよ」と答えました。オーディオの大先輩に対して正しい回答と自負していますが、どうでしょう。
長くなった。ではでは。
2001/09/13「シグネチュア800 国内発表!」
一昨日はJBLの12年ぶりのフラグシップ機「Project K2 S9800」の公式発表があったばかり。でも、K2シリーズはS9500にしてもM9500にしても、これは欲しいと思うような機会には未だに恵まれないので、メチャメチャ興味深いというわけでもなかったんだ。
簡単に紹介すれば、ユニット構成は、380mm径パルプコーン・ウーファー(1500AL)、75mmピュアベリリウム・コンプレションドライバー(435Be)+25mm径スロート・バイラジアルホーン、25mm径ピュアベリリウム・コンプレションドライバー(045Be)+12.8mm径スロート・バイラジアルホーン (ああ長い・・・)、つまりは3ウェイ構成ということです。130万円/1台というお値段は、最近の情勢からすれば安く感じるから不思議。11月には店頭でも聴けるようになるみたい。
で、今日発表のあったのはB&Wの「シグネチュア800」です。私としてはこちらの方が興味深い。そのプレス用資料が手元にありますので、少し紹介しましょう。
250mm径ペーパー/ケプラーコーン・ウーファー×2、160mm径ケプラーコーン・ミッドレンジ、25mm径メタルドーム・ツイーターを採用した3ウェイ・4スピーカー、バスレフ式のフロア型ですから、見た目はノーチラス802譲り。外径寸法1197mm×450mm×645mm、質量125Kgですから、801と802の中間くらいの大きさでしょうか。アルミダイカストのベースが大きくなっているのも特長です。このベース内全面に新開発のクロスオーバー・ネットワークが収められています。再生周波数帯域は25Hz〜50KHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は350Hz&4KHzです。
802よりも低域が伸びていますが、プレス用資料にもその一文があります。「Signature800の目的の一つは、ノーチラス801と同等の再生が可能で、しかも家庭のリスニングルームにおいても現実的な製品にすることでした」。つまり、シグネチュア800は801/802を進化させた、800シリーズのトップエンド・モデルで、部品のほとんどが新たに見直されている模様です。
SACD/DVDに対しては「可聴帯域を越えた高域限界拡張のために、人が聴くことのできる帯域を犠牲にするのはナンセンス」で、「新フォーマットの目的は可聴帯域における位相とグループディレイ特製を改善することにある」としています。帯域を伸ばすことに注力する(あるいは売りにする)国内メーカーとの差を感じさせますね。これも11月末には店頭でも聴けるようになるでしょう。最近、話題となるのはやたらに高額な機種が多かった(とはいってもシグネチュア800は360万円也)だけに、K2 S9800といいライバルになるんじゃないでしょうか。
恐らく9月末の東京インターナショナルオーディオショウや11月の大阪ハイエンドオーディオショウでも聴けるはず。そうしたらまたレポートします(← 買う気もないのに)。
AEのスタンドは、重い。このスタンド、アルミ製で二本の支柱には鉛を詰めるようになっています。支柱は中空で購入後に組み立てるようになっていました。粒状鉛も付属。それを入れると重さは27kg(実測)という重量級になるのです。
右の写真を見て下さい。スタンドの上板を取ったところです。支柱の上から20cm弱はなにもない中空の状態になっているのがわかりますかね。これはAE指定の粒状鉛量で、実は柱内はまだ鉛を詰められる余裕があります。ただ、さすがにこれ以上詰めたら手に負えないと判断、追加は行っていませんでした。(ちょっと違うが、ジルコンサンドを直に入れてえらい目にあったことが思い出される・・・。)今回はこの中空部分に粒状鉛を追加してみようという試みです。
なぜ、重い腰を上げて追加を試みることとしたか。
理由1:使っていない粒状鉛が15kgも手元にあった。
理由2:引っ越してきてからスタンドの振動(床への振動の伝わり)が気になるようになった。
理由3:絨毯間に敷いたタオックのアンダーボードでは重さが足らず、水平は保てても面としてのがたつきは取れない。
からです。
特に理由3、いわゆるクッションの上に堅い板を置いたところで、重さや面積が足らなければ、板を押せばいくらでも傾きが生じるでしょ。これが気になるんですよ。スピーカーがスタンドごと(根本から)揺さぶられるのと一緒ですもんね。2001/09/01「スタンドを重くしてみよう(その2)」
AEがなぜスタンドに中空を作る量の粒状鉛を付属させているのか、理由は不明です。とにかく私は天板を止めるネジ穴が埋まらない程度にパンパンに鉛を詰めてみたいと思います。最近は鉛以外にもスタンドの詰め物が散見されますが、安価でしかも頭抜けて重いというのはそれなりのメリットなのです。
しかし我が家になぜ15kgもの粒状鉛があったのか、全く思い出せません。スピーカー自作時代の名残なのでしょうか?支柱内に粒状鉛を入れていき、カラムを叩く要領で中身を詰めました。結局、支柱1本につき約3kg、すなわちスタンド全体としては約6kgの重量増です。自重は量っていませんが、約33kgになった計算です。20kgのスピーカーに33kgのスタンド、それに20kg分の鉄アレイをアンダーボード上に乗せたので、ボード上には73kgの加重が(一応均等に)かかっていることとなります。
それでは最大の目的である「面としてのがたつき」は取ることができたのか。答えはNoでした。タオックのアンダーボードには畳や絨毯間の際の平行を保つためにフェルトが付属しているのですが、これも何の役にも立たず。スタンドを重くしても、がたつきなど一向に改善されません。ということは、ボード自体をどんなに重くしても効果は薄いでしょう。大元が平行でないとなにをやってもだめなんですねえ。絨毯間恐るべし。
2001/09/02「スタンドを重くしてみよう(その3)」
ただ、スタンドを重くした効用は音には現れました。鉛は音を重くするという風評が世間に出回っている気もしますが(私はそういう表現自体を信じていない)、ボードやスタンド用としての効用はなかなかのモノ。大きさの違う粒形を入れ、パンパンに詰めたのがよかったのかもしれません。スタンドを叩くと以前は「キンッ」だったものが、「クンッ」に変わりました(大した差じゃないか?)。
再生音もホンのわずかながら切れが向上しました。生音と比較すれば演出過剰の方向なのですが、視覚情報のないオーディオは多少演出過剰気味の方がいいのです。全体的な底上げとしてもいい感じ。理由2として書いた「引っ越してきてからスタンドの振動(床への振動の伝わり)が気になるようになった」というのはどうでしょう。
スタンドの振動は触ってみた感触で減ったと思うのですが、床の振動が減ったようには感じられません。ユニットから放出した音による振動ではなく、スピーカー本体の振動が床に逃げているものと思ったので、これは好ましくない。だって、変換エネルギーのロスなんですよ。・・・で、改めてスタンドに目をやると、スタンド(スパイク)→ インシュレータ → ボード → 絨毯という振動の伝わりになっているわけです。スタンドは元より、インシュレータで振動を断ち切るというのは不可能。それに間の介在物はそれだけ遊びを生むとも言えます。
ならば逆にスパイクを直接大地にアースするというのはどうでしょう。スパイクの長さを調節すればがたつきは最小限に治まりそうだし、絨毯の下はたとえ柔であれ、我々の生活を支える床なわけです。今まで借家に躊躇していたのですが、ここは思い切って、絨毯にスパイクを刺しちゃいましょうか。2001/09/03「スタンドを重くしてみよう(その4)」
> 「がたつき」ってスパイクの長さを調節すれば取れるんじゃないの?
ちょっと勘違いがありそうなので、もう一度。ようするに平面のない座布団のようなところに堅い板を置いていると考えてください。そうすると板は水平でも、板を押すと傾いて沈むでしょ。それをなくしたいんです。それには座布団を貫通するスパイクを打ち込んで下の床に接地させればよいかと。
スピーカーそのものがぐらついているわけではなく、ボード自体の安定性がないわけです。で、絨毯直スパイクの話。この設置方法には大きな欠点があります。メリットがこの欠点をカバーできるかどうか。
そうなんです。やり直しが難しい分、3.には気を付けないといけません。結果的にはこれまでの経験からエイヤでやってしまいましたけどね。
音を出しながらおおよその位置を決めて、後はレーザーセッターを用いて微調整しました。場所が決まったら、スパイクをスタンドにねじ込んで高さと垂直方向の調整です。バリバリと音を立てて絨毯を貫通するスパイクを見ると、諦めがつきます^^。絨毯の下がどのような状況なのかわかりませんが、スパイクに高さにずいぶんと差があるということは当たり前のことながら純粋な板間ではないのでしょう。
文字にすると簡単な調整ながら、セッティングは時間にして2時間弱。レーザーセッターを用いている分、妙に厳密にセットしているからです。これはあんまりやり直したくないですね。(ちなみに部屋コーナーを利用した逸品館推奨のセッティングにはしていません。6畳間の縦方向使用では弊害の方が大きいので。)
スタンドを押すと傾くなんてことはなくなりました。きっちりと4点支持ができたためですね。これは今までで最良。
音はまあシャープになりました。全体としては薄く感じる帯域、厚く感じる帯域が変わっていますが(DG28上は大きな変化はない)、これは左右の壁面の反射調整でどうにでもなる範囲でしょう。QRDのスカイラインの出番だぞ! 床への振動の伝わりも思ったほど大きく変わってはいない模様。しばらくこのまま使いこなしてみます。ああ疲れた。
ではでは。home/
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