当然のことながら、本来は私が訪問した先を紹介するコーナーなのですが、遠距離となるとなかなか。そこで、番外編と言うことで Oyama レポーターの報告です。
2003/04/04「Pippinさん宅」
Oyama
in 大津でございます。あいにくの雨です、滋賀県地方は桜開花にもかかわらず・・。
昨日は予定どおりに15:30頃に京都に到着して琵琶湖線で大津へ。駅ではPippinさん、キョーソクさんにお出迎えしていただきました。駅から徒歩30秒の職場を拝見して、Pippinさんのご自宅に荷物を置いた後、大津駅前の飲み屋で軽く一杯。同好の士が集まると話も弾むもんです。
その後、いよいよPippinさん宅での本格試聴へ。
主な機器は...
CDトランスポート:CEC TL5100
DAC:ソフトン Model2
プリアンプ:マーク・レビンソン No.38(SL相当)
パワーアンプ:マーク・レビンソン No.29L
アナログプレーヤー:ケンウッド KP7700
フォノイコライザ:EAR 834P
スピーカー:B&W ノーチラス805
です。
B&Wというと、厚めで多少バタ臭い(?)音をイメージしていたのですが、Pippinさん宅では程良いウォーム感+キレがあります。恐らくマーク・レビンソンのアンプ群のカラーが反映されているのではと思います。
アナログ系とデジタル系を比較すると、アナログ系は陰影に富んだ表現であるのに対してデジタル系は若干音の出方が平面的な感じがします。
大津には我が自宅からDAC「Odeon-Ag」とフォノイコライザ「シェルター Model916」を持参して来たので交換して聴き比べしました。
結果は・・・
DACの方はOdeon-Agの方が3者一致して好印象。キレ&厚みが向上して音の出方もスムーズな感じがします。アップサンプリングの効果も出ているのではないでしょうか。
フォノイコライザはEARのコクのある音色が非常に魅力的で、それに比べるとシェルターは若干生真面目な音に聞こえます。EARは想像以上に良いフォノイコだと思います。
その後、デジタルケーブルをキンバーからスーナーに、トランスポートをPippinさんお手製のFケーブルからワイヤーワールドのELPに換えて試聴してみます。
印象はいつもの通り、スーナーで多少ダークな感じに変化し、ELPで力感の向上が見られました。
昨晩の試聴ではレビンソンのアンプの実力を再確認しました。特にNo.29Lは音もさることながら造りもいい感じで、なんか自分の所でも欲しくなってきます。それ程魅力のあるアンプだと思いますねPippinさんはプリをより古いレビンソンに換えたいと言ってましたが私も同感です。No.26系を入れると面白そう。けど、どんどんエスカレートしていって、終いにはML6など一桁系のレビンソンになってしまいそうです。
で、今回はさらに秘密兵器が!
それは..
なんと「WE
100F」。
”ウェスタン”でございますよ。ウェスタン。正体はモノラルのアンプ内蔵スピーカーで、Pippinさんが本当に欲しかったものだそうです。レビンソンのプリのRec
Outから接続してCDを聴きましたが、正直びっくりしました。
帯域の上下なんてばっさり切り落とされた中域だけの音に、心情にダイレクトに訴えかけるような、なにかとてつもないものが潜んでいるような感じがします。特に深夜にボリュームを落として聴くサックスの音色は絶品です。”癒し系”なんて安っぽい言葉は使いたくないのですが、心底安らぎを感じます。
ウェスタン..恐るべし..
明日は、キョーソクさん宅にお邪魔します。屋根裏部屋のリスニングルームとのことですが、その結果や如何に?!
2003/04/05「キョーソクさん宅」
Oyama in 滋賀 2日目でございます。5日(土)は、彦根〜キョーソクさん宅〜草津のJazzスポット”シェリーマン”の往復約200kmの行程でした。
彦根では、キョーソクさんと待ち合わせの前に「ちょっと彦根城を見に行こう!」ということにあいなりました。あいにくの小雨模様の中、彦根城は観光客でにぎわっています。時間の都合で天守閣までは行けませんでしたが、彦根城博物館を見学。井伊家ゆかりの甲冑や刀剣類、古民具などはさすがに名家の輝きがあります。当時の屋敷の部屋・庭園も見ることができましたが。Pippinさんと二人で...
Oyama「デッドなスペースですね」
Pippin「畳と襖じゃ、セッティングしずらいだろう」
ということで、井伊家の屋敷はオーディオには不向きということが判明(・。・)
途中の老舗の菓子屋で食べた、桜餅と蓬餅と彦根名物”をかべ”のちゃんぽんもいい感じ。
13:00にキョーソクさんと駅前で合流して、車で山東町のお宅まで移動。一服したあと、さっそくリスニングルームへ。”屋根裏部屋”とのことですが、ドアを開けたらお嬢さんの部屋が(!)。で、よく見るとその中にハシゴがあります。そこが屋根裏部屋に通じているので、ハシゴをよじ登ります。
まさに「男の隠れ家」の雰囲気が漂う空間で、オーディオ機器とCD・レコードと飛行機の模型が並ぶ、とても居心地が良いです。
使用している機器は...
CDプレーヤー:Wadia6
スピーカー:ウエストレイク LC5.75
プリアンプ:A&M MODEL C101(管球)
パワーアンプ:Meracus SCENI01(モノ×2)
フォノイコライザ:シェルター Model 216
アナログプレーヤー:CEC ST930
カートリッジ:オーディオテクニカ AT15AE
CDとアナログプレーヤーはマグネティック・フローティング・ボード上に置かれてます。
一聴して非常に小気味よく、スパッと音離れのよい音色が印象的。小口径ウーハーながら、低音の量感も申し分なしです。
天井が低く、ニアフィールドのリスニングポジションですが全然ストレスのないサウンドを展開してますが、インシュレータ等セッティングを考慮している効果が現れていると思います。
ここでもPippin宅同様、機材を持ち込み、交換・比較を行いました。
- <フォノイコライザ>
- E.A.R 834P
シェルター Model 216- <カートリッジ>
- デンオン DL103R
オルトフォン MC10- <DAC>
- Odeon-Ag
今回もE.A.Rの積極的な音造りが非常に好印象。Pippin宅でも良かったので、E.A.Rがとても優れたフォノイコであることが判りました。シェルターはModel
216の方が916よりもはつらつとした音で、値段の差はほとんどなし。逆に216の方がいい感じです。
カートリッジはキョーソクさんのシステムではデンオンの方がJazzの音色を勢いよく・色濃く出している点で相性が良いと3人一致した意見です。オルトフォンはピアノの高域の綺麗さには長けているようですが、ロリンズのサックスではやや細身になるようです。
DACはOdeon-Agを持ち込みましたが、Wadiaの内蔵DACとあまり差が出ないのが不思議でした。これは以前、私のところでWadia27とOdeon-Agを聴き比べた時の差の無さと似ています。
キョーソクさんの所では、こんな感じでした。この後、車で滋賀では知る人ぞ知るJazzスポット”シェリーマン”に移動します。
キョーソクさん宅から車で草津のシェリーマンに到着したのは17:30頃。
国道から住宅地の細い道をくねくね入っていきます。本当にこんなところにJazzスポットがあるのかしら?と思いつつも程なく、店に到着。コンクリート打ちっ放しのモダンな建物が一際目立ってます。
店の扉を開けると、店内も同じ様なとても綺麗な造りで、カウンターの対面にベルウッド・ランシングの大きなスピーカーが目を引きます。
店のマスターは元ドラマーのいい感じの”おっちゃん”で、放っておくと何時までも喋り続ける陽気な方。”Jazzは血(アメリカ)だ!”という信念のもと、自分の好きなJazzを心から楽しんでいるようです。OldなJazzばかりかかるのかな?と思ってたら結構新しいJazzも積極的に取り入れているようで、カウンターの中のレコード・CD棚にも最近の新譜が多く見られます。
シェリーマンのシステムは..
スピーカー:ベルウッド・ランシング(型番不明38cm2発の大型)
プリ&パワーアンプ:ベルウッド・ランシング(型番不明)
CDプレーヤー:マーク・レビンソン:No.390SL
レコードプレーヤー:デンオン(型番不明)
という感じです。あまり押し出し感がなく、ゆったりと聴くにはぴったりなサウンドです。
「オーディオにはこだわらねぇ〜よ」
とは言ってるものの、タップにはアコリバのものを使っていたりして、十分にこだわりが見て取れるのが面白いです。
グラント・グリーンのギター三連譜の音色に合わせて「ツータタ、ツータタ...」と楽しげに口ずさむマスターの姿に触発されたのか、帰りの車中、Pippinさんも同じ口ぶりでノリノリでした。
なんでもこのお店は会員制とのことで、Pippinさんも会員になったようです。私も滋賀県民ならば是非とも会員になりたいな〜と思ってしまうほど楽しい空間&楽しいマスターでした。
さて、次回の報告の予告を少しだけ..
日曜日は自作のシステムでクラシックを専門に聴くKWさん宅と、hyotanさん宅訪問。それと京都のJazz喫茶を巡ってきます。
見所はhyotanさん宅で、一聴して明らかに低音不足を感じたPippin、キョーソク、Oyamaの3人のとった行動は!!!
2003/04/06「hyotanさん宅」
Oyama in 滋賀、3日目の報告でございます。
今回の報告は前回の予告どおり、まず長浜のKWさん宅にお邪魔してきました。KWさんはキョーソクさんの知り合いの方で、アンプはもとより、ターンテーブルやアームはたまたカートリッジの自作までやってしまうという強者です。聴く音楽はクラシックでアナログのみとのこと。
使用機器は..
スピーカー:タンノイ モニターゴールド+自作箱
アンプ:LUX SQ38FD
プレーヤー:自作 アーム2本登載(SME3009)
カートリッジ:デンオン DL-103、シュアー 型番不明
その他:チューナー、ピークメータ等
本当は自慢の自作管球式アンプがあったとのことでしたが、引っ越しのどさくさで見あたらないとのこと。当日の朝まで探したのですがダメだったので、市販品の中でお気に入りのLUXのプリメインアンプを使用されたようです。LUXのSQ38シリーズとタンノイの相性はもとより抜群なので、今回の試聴も全然問題はありません。
出てくる音はLUX&タンノイのイメージどおりの音です。弦の艶・厚み、ピアノの音色等が魅力的なのに加え、全然聴き疲れしない音です。佐藤さん持参のJazzピアノのレコードも聴かせてもらったのですが、これもリラックスムードの小粋な演奏でシステムとの相性ぴったりで、タンノイでJazzもいい感じだと思いました。
全員が納得の良いシステムで、試聴終了後の移動の車中でもみんな普段聴いている自分のシステムとは明らかに次元の異なるシステムに感心しきりでした。
KWさんの凄いところは、長年の自作に裏付けされた豊富な知識と技能で、おっしゃる言葉にもとても説得力があります。Pippinさんもアナログの「作法」を教わり、とても感動してました。
さてさて、いよいよhyotanさん宅に移動します。車中、ちと心配気味のhyotanさんでしたが、天気も良かったせいかそんな心配はお構いなしにオーディオ談義で盛り上がります。途中、勤め先の写真なんぞ撮ったりしながらhyotan宅へ到着。お父様のお出迎え後、2階のリスニングルームへ。
「おぉ〜!ゴールドムンドだよ〜」
「かっこいいよ〜」
見た目はいい感じ。
SACDプレーヤー:Marantz / SA-14
プリアンプ:Goldmund / Mimesis SR Pre
パワーアンプ:Goldmund / Mimesis SR Power
スピーカー:Sonus Faber / Grand Piano Home
で、音を聴きました。かけたアルバムは鈴木祥子。
「えっ?」
低音が全然出てない... あまりの出なさすぎに、スピーカー故障疑惑まで浮上する有様。年齢詐称疑惑に続き、またまた疑惑が持ち上がります。セッティングをよく見ると全ての機器がスパイク支持になっている。
「これが悪さしている!!」
勝手に断定して、総掛かりでせっかく敷き詰めた敷物系をひっぺがしにかかります。外した敷物の数に比例して、システムに血が通って来る感じです。Pippinさんの提案で、ケーブル類をわざとグレードを落とした「庶民的」なものに換えます。その他いろいろ換えたものはと言うと...
<スピーカー>
ボード+ゴムシート+スピーカーのスパイク+弁慶ベース
↓
ボード+スピーカーのスパイク<CD>
床置き+ボード+J1(青)
↓
ゾーセカス上段+金属スパイク<プリ>
ゾーセカス下段+金属スパイク+スパイク受け
↓
床直置き<パワー>
ゾーセカス上段+金属スパイク+スパイク受け
↓
床置き+ボード+石英インシュレータ<スピーカーケーブル>
S/Aラボ → オーディオクラフト・QLX
<CD〜プリ>
キンバー → スーナー
<プリ〜パワー>
ワイヤーワールド・エクリプス → PADミズノセイ
<CD電源>
MLキューブ → ELP
<その他>
・CD、プリの下に置いてあった布類を撤去。
・壁のレゾンナンスチップを剥がす
こんな感じ。もちろん一つづつ換えていき、その都度効果を確認しながら進めて行きました。
で、結果は.......
もう、ぜんぜん別物です!!! 貧血気味のシステムに生気が戻って、生き生きと溌剌とした音色が出てきます。一同、あまりの変わり様にビックリ。hyotanさんはニッコリ。懸案となっていた、鬼塚ちひろの”月光”のピアノのペダル音も一発で確認可能。解像度も申し分なしです。
あと細かいところは今後のhyotanさんにお任せすることにして、今回は終了。あまり性急に一度に変更せずに、一つづつ変化を確認しながら地道に前進してくだされ。時には撤退する勇気もいりまっせ。
庶民の味付けを大事にね。(Pippinより)
夜はPippinさんと京都のJazz喫茶へ。熊野神社にほど近い”YAMATOYA”と”ZACBARAN”の2軒へ行って来ました。どちらも落ち着いた雰囲気であまり大音量ではないのが京都流か。YAMATOYAがどちらかというと英国風で店の中の家具もアンティーク風なのに比べるとZACBARANはもっとカジュアルな感じで、ちゃんとフードメニューも充実しているので、仲間内の飲み会にも耐えうる店のようでした。
明日は最終日、京都のレコード屋を何件かまわるのと、あとは山科駅前「音の市」アンティークオーディオショップを訪問予定です。
2003/04/07「京都」
Oyama in 滋賀、4日目の報告でございます。
7日はいよいよ最終日。午後には東京に帰らなければなりません。ラストスパートです。
今日は朝食を兼ねて、大津のJazz喫茶”Milestone”からスタート。店に行ってみると年配のお客さんがいっぱい集まってます。近くの常連さんの溜まり場のような感じで、そのためか音量はごく小さく、BGM程度。お客さんの会話の妨げにならないように配慮しているようで、これは仕方がありません。
Pippinさんも「もう少し大きい音で聴いてみたいね」と言ってましたが、私も同感。閉店間際を狙えば可能でしょうか。スピーカーのJBL4333Bはサランネットがかけられていたので店のご主人にお願いして外してもらいました。「東京からJazz喫茶とオーディオ仲間を訪問しにきました」といったらニッコリ笑ってとても嬉しそうでした。
その後、山科のビンテージオーディオ店”音の市”へ行ってみました。店内はウェスタンやらマランツやらのスピーカー・アンプ等々ビンテージマニア垂涎の品が所狭しと並んでます。特にウエスタンのホーンの存在感は周囲を圧倒してます。
店主に聞いたところ、京都・大阪よりも地元滋賀に結構ビンテージマニアが多いとのこと。住環境に大都市より余裕があるのがその一因のようだと言ってました。
店ではタンノイ・ウィンザーの箱にモニターシルバーを搭載したシステムで音を聴かせてもらいましたが、艶があってしなやかな音色はなかなかいい感じです。先日のKWさん宅訪問で完全にタンノイに魅せられたPippinさんは「タンノイ、いいな〜」としきりに言ってます。こりゃ、そのうちタンノイ+管球アンプのシステムを組むのではないかと踏んでます(´ー`)
旅の締めくくりは京都の中古レコード屋を2軒と地元レコード屋の”十字屋”に行ってきました。お目当てのものは残念ながらありませんでしたが、Jazzピアニスト 西直樹のピアノ・ベース・ギターのトリオアルバムを入手しました。
これで全ての行程は終了です。
あっというまの4日間でしたが、自分にとってとても得るところが多いことばかりでした。滋賀チームの皆様本当にお世話になりました。次は是非とも東京にお越しくださいませ。