afutura オーディオ訪問録 〜金Bさん〜
2004/10/02「ビールの一杯目」
人が集まる家をいい家とするならば、金玉家は本当にいい家だ。関東圏とはいえ最寄り駅のないあの遠さで、広いとは言えないその部屋で、一点しかないそのスイートスポットで、遠くは関西からツアーまで組まれるんだから大したもんです。今回も最終的には何人?
6人? 7人? 初見も含め、とにかく大勢の方と交いすることになりました。交流の場です。
→ あ、でも既来訪者のうち半数は拉致被害者でした。茨城に行くと自動的に連れて行かれちゃうモンね
スピーカーはWillson Audio System5.1。音の出し過ぎで破き(!)、自分でくっつけたウーハーエッジを、きちんと張り替えたらしい。上方に偏り気味だった音域が低域側に寄ってバランスが取れたらしい。その他は何をどういじったのかわからないけど、まぁぁぁぁ鮮烈な音でしたわ。「奏でる」という感じじゃなくて、「斬りつける」みたいな。前回このシステムを「しわのない金玉袋みたいな音」と評しましたが、その玉袋にイガが生えました。東京に戻ってきたばかりの頃、「炸裂」を何よりも愛していた頃にこの音を聴いたら、ワタシは随喜の涙を流したでしょう。喜んで金玉のキンタマに顔を埋めたでしょう。大きな音量でかけた「BROMBO!/JBプロジェクト」(お客さん用ソフトらしい)なんて、鼓動が早くなる音、引きつけられる音。今まで聴いたどのシステムよりもよかったもん。身体がこの音に斬られたがるのですから、言わずもがな。
最初の3分は。
"カラカラに喉が渇いた後のキンキンに冷えたビールの一杯目"を想像してみてよ。一口目って、この世の中で一番旨いんじゃないかと思えるような切れと味と喉ごしでしょ。スプーンですくって舐めても、だた苦いだけ。そうじゃなくて、ゴクゴクゴクと意識を空にして飲み干したときの快感ったら!
その代わり、二杯目以降は急激に感動が失せ、味もわからなくなっちゃう。しかも大量には飲めないから、「世の中で一番旨い」から、「とりあえずビール」に格落ちする危険性を常にはらんでいます。聴き疲れするわけじゃないんですけどね。インパクト勝負みたいなところがあって、耐性ができやすいのかも。。。
そういうイメージです。(↑ 今日のたとえはわかりやすくないか^^?)
今回同行したピピエコさんがMark LevinsonのプリアンプNo.38Lをもって来ていたんですよ。同日同じ茨城のDWs'会長宅で同じLevinson
のNo.380SLと聴き比べ、その厚く熱い音にノックアウトされたヤツです。組み合わせの妙では、新しい機器必ずしも進歩ならずと認識したヤツです。
金玉宅のテクニカルサンヨー改と聴き比べてみました。「曲によって」というのが恐らく皆の意見だと思いつつ、帰りがけに金玉君には「38Lの方がいいよ」と、耳元に吐息を吹きかけながらささやきました。金プリが鮮明だけども単調で、38Lが押さえられつつ動的だと感じたからです。無難な38L。
でもね。本当は個人のシステムなんて大事なのは普遍性ではなく特長(特徴じゃないよ)ですよ。お宅訪問の感想で、ちょろっと接した奴がその場だけの感想で、もっと奥行き感があればとか、高域の濁り感がなければとか、90%誉めて10%ケチをつけるなんて大きなお世話。当人はひたすら信念を持って長所を伸ばすべきでしょう。金玉システムにはそのもっとも大事なものがある。ライフスタイルと嗜好に沿って、妥協を排する努力が見える。最初の3分ですら旨くないシステムが多いんだから、金玉先生、このまんま己の道を突き進んでください。短距離も金メダル、マラソンでも金メダルなんてランナーはいないんだ。オーディオにオリンピックがあって、3分間試聴部門があったら、ここは間違いなく金メダルだねぇ。
すっかり刺激を受けて、ピピエコさんと共に茨城を後にしました。妥協は感動を呼ばないね。