2005/07/09「オーディオ・フィジック」
来訪するにもいろいろなパターンがあるわけで、前夜に連絡があって即決するときとか、前もって決めてあったけど時間不定で詳細は当日になってからとか、Aさん宅へ行ったらその流れでBさん宅へも行っちゃったとか、諸々。
今回はXanさんが出デンさんを招くのに便乗するお誘いを受けました。半径5km圏内だと思うけど、いろいろあって2年がかりの相互訪問らしい。Xanさんが使っている機器も個人的に非常に興味深いので、楽しみザンス。
当日はあいにくの雨でしたが、都内だと雨の方が静かなもんです。試聴には好都合。
木造2階の6畳間、そこがXanさんのコックピットです。住環境からコックピットタイプの人は多いけど、部屋の横使いは珍しいかも。試聴距離は1.5mくらいでしょうか。 頭の後ろ、立てかけたQRDで焦点を結ぶようにスピーカーがセッティングされています。
そのスピーカーの名は、じゃじゃん。オーディオ・フィジックのVirgo3です。
オーディオ・フィジックのスピーカーの優秀さはいうまでもない。というか、例年のハイエンドオーディオショウで一番音のいいブースはオーディオ・フィジックを扱うスキャンテックだと思っているくらいですから、言わずもがな。個人的にもオーディオ・フィジックのサブウーハーLUNAを使用中ですし。ブランドとしてお気に入りなの。ただし使用者にはなかなかお目にかかれません。Shuksさんの改造Brilon1.0以来じゃないか?
なぜオーディオ・フィジックのスピーカーがいいかというと、使用中のAE2Signatureと比較して違和感がないからなんです。音は似ているようで似ていない。でも、言葉ではなかなか言い表せない感覚ですけど、しっくりくるんですよ。いつ聴いてもよい。2004年のオーディオショウでもこんなこと書いてます。お、ちょうど聴いているのは Virgo3じゃないか!
今回のメインスピーカーは「VIRGO3」(90万円/ペア)でしたが、これも素晴らしい。今回のフェア、100万円以下のスピーカーの注目はB&Wの「シグネチュア805」に集まると思いますが、これは目立たぬ逸品といっていいと思いますよ。私ならこちらを買います。
165mmウーハーと同型のパッシブラジエターを側板に持ち、ミッドレンジは115mmのメタルコーン、ツイーターは19mmのリングラジエターという、3ウェイ4(+2)スピーカー・バスレフ型というちょっと変則タイプ。
Kenjyoさんなんて我が家のAE2SignatureからVirgo3に乗り換えているんだぞ。
駆動するアンプもねぇ・・・ぐふふ。ワタシは“タマ”の6C33Cが大好きなんですが、それを使ったパワーアンプがここに。
それはグラスマスターSD1.0です。全国で7ペアしか売れていないらしい希少品。管球王国6号(1997)によると、1本の300B(ドライブ段)と2本の6C33C(SEPP)で構成される独自の「フルドライブ方式SEPP」だと。でもSEPPなのに、本機はアウトプットトランスを搭載しているんだねぇ。価格は当時270万円ペアだから、価格も含めて超弩級なのは間違いなし。
Xanさんはプリアンプもコニサー3.0だし、(結果的に)スキャンテック大好きみたいね。こういうのはワタシもよくわかる。
Virgo3もBrilon2.0ベースにサブウーハー帯域をくっつけた印象ですから、その定位(ワタシのプライオリティ)は極めていいですなぁ。試聴距離の短さと多少小さめの音量も好印象の一因かもね。何を聴いてもいい感じでにじみなく、音像も楽器も触れる(ホントにスピーカーに触れる位置だけど)みたい。高SNでワイドレンジを感じさせます。超現代テイストの管球アンプだねぇ。
出デンさんは訪問翌日の感想で、
風呂に入って一休みしてから、どうにもXanさん宅で聴いたann burtonが気になって、12時過ぎに小音量で聴きました。遅くても11時半にはオーディオは閉店するのに、ですよ!
いやはや、Xanさん宅ではスピーカーの真ん中に行儀良く立っていたannチャンが、ワタクシの家では、反響だけは風呂場並にある、場末のバーで歌っていました^^
思わず、スピーカーを深夜にもかかわらず20センチほどズズズーッと手前に持ってきましたが、相変わらず大味で、全然なびいてくれません。Xanさんちは何であんなにアナログなのに定位がピシーッとしているんですしょう???
今日になっても、ショック状態が続いております。
ワタシもアナログを持ち込んで同じディスクを我が家でも聴いたら、出デンさんと同じ感想を持ったかもしれません。モノラルアンプはやっぱりステレオ感の向上に寄与するのかな。細身の高域の寄与も大きく、見通しが素晴らしくよい。
単純に音の嗜好をいえば、いままでの経験上狭い部屋でオーディオしている人の方が好ましい場合が多いわけで、今回も例外ではありませんでした。そういえばワタシ自身だって一番よかったと思っているのは大阪時代の7畳洋間だもんね。和室6畳は音が抜けていくから、それよりエアボリュームが大きいの。
出デンさんと代わる代わるで4時間近く聴かせていただきありがとうございました。美しい奥様においしいお料理までご馳走になり、感謝でいっぱいです。今後ともよろしくお願いいたします!
・・・
ワタシは割と自分の文章を読み返すのですが・・・これで終わると、月並みなオーディオサイトと一緒になっちゃう。
前記は事実として一方で個人的には気になる点もありやんす。
最大のポイントは「聴き疲れする」こと。何でだろ。実はあんまりそういう経験ないんです。長時間聴いていて身体が疲れることや眠くなることはあっても聴き疲れはないの。音量がばかでかいわけでも何でもないのにね。
ここの音は美味い、美味いけど量は飲めない。スカッと爽やか、夏場のコーラみたいな印象です。
あと、最後の最後に出デンさんのリクエストでスピーカー中央にあるQRDを外していただきました。
ピシッと決まる感覚は薄れるものの、曖昧な空気感が出てきて出デンさんとワタシは好印象。QRDに中低音ばかりでなく精気まで吸われていたみたいな印象がありました。それと相乗した元々大きめのディップがすっきり感とか見通しの良さの一因なんじゃないかなぁ。管球王国6号の記事を信じれば、グラスマスターSD1.0の設計コンセプトは「音楽の強大かつ鋭利なエネルギーを十全に再現すること」らしい。“鋭利”は十分再現されてますが。
ワタシなんかはこういう自宅に人を招いて余計なリクエストを喰らって、「こっちのほうがいいんじゃない?」とか言われるのって、あぁ“腹立つ(○`ε´○)”状態になるんですよ。
申し訳ないですねぇ。心中お察しいたします。
とはいっても。
Virgo3の長所方向に能力を発揮させようとした場合、QRD設置は正解だと思います。やはり、スピーカー的に着崩すイメージではないし、フォーマルに決めたいですよね。昨今職場もクールビズ全盛。でもスラックスにただのノータイというのは快適ではあるけど似合わないの。やっぱりね、ジャケットにネクタイ締めてないとさ。Virgo3@QRDはジャケットにネクタイ状態。
Xanさんが現状満足であれば別にいいんですが、ジャケットだけ脱いでもずいぶん快適ですよ、とは提言したいかも。いい塩梅があるのかな。
あ、押入に『ソナタ』が眠っていたじゃないですか^^
Xanさんは普段クラシックをよく聴かれていらっしゃるとのこと。セレクトいただいた他のソフトもJeff Buckle / Hallelujahみたいなバラードっぽいポップスが多いです。そこにYMOだのStevie Wonderだのを持ち込んでも意図するようには鳴らないことが多々あるなかで、適応性の広さはすごいと思いました。どこからか出てきたか、愛するFrankie Goes To Hollywood/Relax(しかも今回は12inchシングルUS盤)は炸裂感を持ってバードビートを刻むもんね。
ここから先は推察ですが・・・Frankie Goes To Hollywoodは偶然じゃないんじゃないですか^^? 出デンさんとワタシの嗜好をリサーチしたように思いました。システムも詰めた感じがあります。訪問の仕方はいろいろあると冒頭に書きましたが、訪問18日前(早っ!)にいただいたメールがすごい丁寧なの。
出デンさん宅に一昨年の10月にお邪魔して以来、
ようやく相互訪問が実現の運びとなりました。
その際には是非O崎さんもお呼びしたいと思っていましたので、
両方がいっぺんに叶うこととなりとても嬉しく思っています。
とは言え耳の肥えたお二方をお迎えすることとなり、日に日に緊張の度が増しているところです。
うちに誰か来るとしても、「好きにやれ。満足は自分がしていればよい」というサービス精神のない(爆)対応ですから。おほほほっヽ(´▽`)/
Esoteric P0を売って手に入れたというコニサー3.0(これもすごい話だ)のボリューム操作をずっと行っていたXanさん。その音量は最初小さく、終盤はずいぶんと大きいものでした。アナログ盤の扱いでオーディオに対する姿勢がわかると言われたのは一昔前のこと。いろんなお宅にうかがって、それと同じようにプリアンプの扱いに性格が出るように感じます。前半が低く、時間とともに後半に盛り上がるXanさんの性格は一体! おほほほっヽ(´▽`)/
(おまけ)
私が訪問後、早速引っ越し先の出デン宅に行かれた様子。どうお感じになられたでしょう。出デンさんはXanさんの音にインパクトを受けたみたいですよ。ご訪問4日後の出デンさん仲間内へのメール。
そうなんよ。ボクチン、Xanさんのデジタルと変わらないレベルでのアナログを聴いちゃったショックを引きずっているんで〜す。
あんなにスリムなmisty burtonは初めてでした。
このアルバムはアナログしかく、大昔友人宅と自宅、アイガー本宅(room2ですな)でのCD-Rしか聴いたことがなくて、あれほどはっきりとann burtonがセンターにいたとは驚きでした。機器を眺め回していて、音を聴くまでに大分時間がたったほど、なかなか秋葉原でも見たり触ったり出来ないすんごい機械を使っているんですが、そんな機械のことじゃなく、「機器のセッティングと細かい気配り」なんでしょうか。
もう少しは「音場感」や「定位」にも少しは気を配った方がいいのかもしれませんね。
でも、「実際の生ではあんな定位はない!!」んですけどね・・・^^
【Xanさんのシステム】
CDプレーヤー(トランスポート代わり) Accuphase DP-65
DAコンバーター Mark Levinson No.360SL
SACD プレーヤー Sony SCD-XA9000ES
アナログプレーヤー Immedia RPM1
フォノカートリッジ Lyra Titan
プリアンプ Connoisseur Definitions 3.0
パワーアンプ Glass Master SD-1.0
スピーカー Audio Physic Virgo3
home