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機器を宙に浮かしてみよう

機器を宙に浮かしてみよう2を見る。

 リラクサ1を購入して、非常に良くできていると思った反面、これは自分で作れるんじゃないか、機器の大きさに合わせられるんじゃないかと思いました。オーディオ日記ではこんな経緯をたどっています。

2002/03/09「リラクサ1」

Relaxa 1(リラクサ1) さて、ここからはミニミニ「実験君が行く」の話。

 磁石を使って機器を宙に浮かすRelaxa 1(リラクサ1)というアイソレーション・プラットホームが人気ですが、これって自作できそうな気がしないか? そう思って東急ハンズで40×25×7mmのフェライト磁石を8個買ってきたのは、もう先月の話。全部で2,000円弱です。
 これをタオックのラックの棚板(2kg)の四隅に貼って、もう一枚の棚板に各々の磁石が反発するように(つまり浮くように)貼り付けました。反発して棚板が回転してしまわないよう四隅を固定してみると・・・。

 「浮かねえ。」

 つまりこの程度の磁石では機器を浮かすどころか、2kgの棚板すら浮かすことが出来ないということ。磁石のサイトを見て調べてみると、フェライトでは磁力が弱すぎ。φ30x5で吸着力0.8kgだから、ちょっと無理がありました。元々の磁石をもっと強力なネオジウムにしないとダメなのね。そういやRelaxa 1もネオジウム使用だったっけ。

 Relaxa 1にちょっと興味がある反面、ネオジウム磁石の値段を知ってしまうと(φ29x7(吸着力13kg)の大きさで1,400円。4個でも5,600円ですから)、85,000円という定価が割高に感じられます。
 そんな時、出張帰りに
ダイナミックオーディオ新宿店に行くと・・・決算期だからか、えらい安い額の提示を受け、その場で買ってしまいました。家に着くのはもう少し後ですが、楽しみが増えました。プリアンプ、CDトランスポート、アナログプレーヤーに試してみようと思っています。

 今回は自作を断念。先のサイトで特注のネオジウムが買えますので、実物のRelaxa 1を研究しながら、いずれ再チャレンジしてみます。本当に浮かしてみたいのはスピーカー自体なんだから。

2002/03/17

 AE2Signatureを(リラクサ1のように)宙に浮かす実験の下準備のため、心斎橋の東急ハンズへ。頭の中で思い描くパーツを探して歩きました。
 いい線いっているところもある反面、認識の甘さから壁にぶつかっています。それは「普通売られているパーツは鉄製が多い」という極めて当然のこと。これだ、と思っても、磁石に付いちゃう鉄じゃだめなんだよねえ。
 特注品なしで、既製品だけで何とかしようと思っている(まずは実験だからね)ので、もう少し探し歩く必要がありそうです。一応出費は片チャンネル 7,500円以下を目指しています・・・さてさて。 

2002/03/24「擬リラクサ苦戦中」

 リラクサ1に習って「スピーカーを浮かす」計画は進んでいるような、いないような感じ。計画は(考えているデザインは)どんどん変わってます。

 水平移動を考慮してリラクサのようにベアリングを咬まそうとおもったら、鉄素材が多くて一時断念。天板はアクリルにこだわりたい(天板のアクリルは伊達ではなく、下が透けて見えるというのは視覚的な訴えが非常に大きい!)ので、加工先を探すもざぐり加工が困難で、東急ハンズクラスではダメ。特注の見積もりを出したら、1枚2万円もかかる有様だ。とても実験の額ではありません。

 それを考えると、リラクサ1は一見高価だけど、良くできているよなあ。

 ということで、とりあえず木製(あるいはMDF)でいこうかと思っています。私の理想的イメージとはだいぶ違うのですが、加工が圧倒的に簡単です。水平移動を押さえる方法も最初だから超単純にしてみようかと・・・予期せぬアクシデントはあるだろうなあ。
 アクシデントといえば、金額を片チャンネル7,500円以下に、なんて計算違いも甚だしかった。磁石を4個で計算していたんだけど、よく考えればお互い反発させるんだから、8個は必要。これだけで1万円弱になります。トホホ・・・。

 ホームページを見てくださった方から、こんなメールもいただきました。

 3月9日のオーディオ日記に刺激を受けて二六製作所にメールを送ったところ先ほど電話をいただき、先方の開口一番に「O崎さんのお友達ですか?」と訊かれてしまいました。
 どうも、ほとんど同じような質問をしてしまったようです。

 実際に着手するのがいつになるかはまだ不透明なのですが(少し前に日曜大工したCDラックがまだ未完成なので);、
1) 水平方向の位置決めを何か違う構造にできないか、
2) 磁気浮上を、下からの支持だけではなく、ダンピング等にも利用できないか、
というあたりを検討中です。

 あちらこちらからお知恵を拝借したいところです。

 てなことがあって、実験開始です。とりあえずスピーカー用の片チャンネル分を作ってみます。


<磁石を注文しよう>

ネオジウム磁石 リラクサ1には22×10mmのネオジウム磁石が使われています。二六製作所のサイトを見ると、その大きさで吸着力は11kg。リラクサ1はこの磁石を四隅に使うことで、25kgまでの加重を保証しているわけです。吸着力=反発力とするとだいぶ余裕があるようには思えます。確かに鉄アレイを30kg近くまで加重しても、接地してしまうことはありません。

 AE2signatuteは20.5kgですから、リラクサ1と同じ磁石を買うのが無難なところ。天板の重さを考えてもこれで十分なのですが・・・なんか一回り大きい磁石を注文してしまうところが弱気だねえ。結局 29×7mmのネオジウムマグネットを8個注文しました。この磁石の吸着力は13kg。お値段1個1,400円ですが、合計1万円以上買うと送料はタダです。

 実物は写真のような感じで届きます(注文して2日で届く)。なぜ磁石と磁石の間に段ボール片が挟んであるかはすぐにわかりました。傷防止もそうなのでしょうが、それ以上に吸着力が強力なのです。この吸着力はビビリます。磁石の注意書きに「手を挟まないように」とありましたが、これは確かに怪我しますよ。ちょっと・・・強すぎたか!?
 ちなみにNS極がわかりやすいように片極側に(どちらかは調べていない)色づけがされています。


<ボードを作ろう>

 天板の理想はアクリル板。これは音質的なことではなく、見た目が非常に重要と言うことが(リラクサ1を実際使ってみて)わかったからです。
リラクサ1自作 ところがアクリル板は元々少々高価な上に、加工が困難ときました。設計次第では東急ハンズでも可能のようですが、所詮は木工の流用。いきなりそれに挑むのは危険が大きいようです。
 今回はテストと割り切って、MDFでの作成としました(東急ハンズに依頼)。MDFはオーディオ製品によく使われている上に、安いんですよ。300×900×18mmで1,000円也。それからスピーカー底板と同じ大きさの235×315mmを2枚切り出しです。

 磁石の固定はリラクサ1と同様、ざぐり加工しました(四隅のくぼみね)。一段落ちている方が格好いいし、磁石の固定にも良さそうです。
 一番の問題は水平方向の位置決め。本家リラクサ1はベアリングを利用した立派な(?)ものですが、そこまでやるのはどんなもんか。要はズレなければいいわけで、4カ所穴を空け、そこにキャップスクリューを貫通することに・・・うまくいくのでしょうか???


<組み立てよう>

 ここから先は超簡単。

  1. 水平固定用に天板に空けた4カ所(下穴径7.5mm)に鬼目ナット(M5×13mm)を打ち込みます。鬼目ナットは山伸製作所製、東急ハンズで5個120円でした。
  2. 水平固定用に底板に空けた4カ所(下穴径6mm)からステンレス製のキャップスクリュー(M5×60mm)を貫通、鬼目ナットにネジ込みます。キャップスクリューは山伸製作所製、東急ハンズで2本200円でした。
  3. 後はざぐり加工したくぼみに相反するように磁石をはめ込んでいくだけ。接着など不要です。磁石が反発しあって、落ちることもずれることもありません。

自作ボードで浮いた! たったこれだけで、擬リラクサボードの出来上がりです。5分もあれば作成可能。

 あとはこのボードをスピーカースタンド上に乗せ、その上にスピーカーをセッティングするだけ。(左の写真でわかる?)

 おおっ、浮いてる、浮いてるよ〜っ!!!

 これはちょっと感動するなあ。1cmほどの空間を空けて、スピーカーが宙に浮いています。大きなガタもなく、懸念していた傾き(スピーカーは前方が重いから)も微々たるもの。気にするほどでもなさそうです。


<音出ししてみよう>

wood 片チャンネル分しかないわけですから、浮いているのは片側だけ。それでもこの状態で聴いてみます。床に振動の伝わりやすいソフトということで低音ソフトとして「ウッド/ブライアン・ブロンバーグ」をチョイス。録音も内容も素晴らしい一枚です。サブウーハーLUNAも併用すると、いつもは床が揺れまくります。

 鳴り始めた途端に驚きました。
 最初左スピーカーを浮かせたのですが、定位がすっと右寄りになりました。アンプが壊れたかと思い、右チャンネルを浮かせると定位が左に寄ります。これはどう考えるべきでしょう。浮かせると音量が下がる(あるいは量感が減る)のです。その代わりにワッと世界が広がります。

 AE2Signatureは超ハード指向のスピーカーの上に、ユニットの振幅で低音を稼がないタイプです。そのAEでこの現象が起きると言うことは、普段如何にスタンドが振られ、エネルギーが床に逃げ、逃げた振動が音無き音を発しているかというよい証拠じゃないでしょうか? 
 片チャンネル(モノラル)再生にして、床の振動のみに注意を払うと、これはもう笑ってしまうほど、効果的です。擬リラクサボードの無い普段の状態を100とすれば、ボードを敷くと床やスタンドの振動は10〜20くらい? スタンドに鉛を過剰に詰めて重くする、ということをやった時の感想では、

 スタンドの振動は触ってみた感触で減ったと思うのですが、床の振動が減ったようには感じられません。ユニットから放出した音による振動ではなく、スピーカー本体の振動が床に逃げているものと思ったので、これは好ましくない。だって、変換エネルギーのロスなんですよ。

と書いています。空気絶縁はスタンドの加重よりもはるかに効果的です。
 床の振動が少ないというのは、階下への影響が少ないということ。集合住宅では非常にメリットなわけで、それだけでも十分な採用理由になり得ます。

 じゃあ、肝心の音はどうなのか。AE2Signatureでの片側だけを浮遊させると、音質・音色的にも浮遊側に伸びがあり、接地側に重みがあるので、なんかアンバランスな感じです。どちらが好みかを尋ねれば、接地を良しとする人、多いんじゃないでしょうか。鮮度と鋭さを保ちながらも帯域内にみっちりと音が詰まるところなどは正にAEの長所だと思います(というか、いつも通りの音です^^)。小型スピーカーだからこそのこの低音感はそれはそれで魅力的。

 それでも浮遊での切れ味の良さは素晴らしい。踏ん張りが利かないのではないかと思いましたが、目立った後退はないようです。そんなことよりもこの締まった立体的な音像とピンポイントな定位にはかなり引かれます。
 ハードセッティングのAEをフローティングする・・・それによって得られるこの結果をどう考えればいいのでしょう。

 定位がぶれるとか、スピーカー自体が前後に揺れて見えるんじゃないか、なんていうのは全くの杞憂です。そもそもスタンドに乗せているときから、スピーカーは揺れているわけですし、浮いて支点は明確でなくなったことはスピーカーの振幅のような微振動にはかえって効果的のような気がします。


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