マイナスイオンを探れ

 第二次ブームでしょうか。最近、マイナスイオン発生器が人気のようです。
 我が家には以前からティアックの電子式空気清浄機「イオンクリスタ」があります。普段は居間に置いてあるものですが、これをオーディオルームに持ち込んで、その効果を確認してみましょう。

イオンクリスタ 我が家にあるのはイオンクリスタ「IC-350」です(既に製造中止となっており、現行機ではありません)。対応畳数は16畳までですから、その能力は結構強力。底部の強弱切り替えスイッチが付いており、「LOW (6畳までの広さ)、HIGH(18畳までの広さ)」を切り替えるようになっています。
 集塵の方法は、イオン化針からマイナスイオンを放出して、酸素と空気中に浮遊する塵にマイナス電荷を与え(帯電)、そして集塵紙の下のプラスの集塵板に引き寄せ、結果的に集塵紙に塵が付着するというもの。

 その効果としては

とあります。

 「集塵」は確かに効果があります。中には集塵紙(とはいってもただのクッキングペーパーです)をセットするのですが、これが驚くほど黒くなりますもの。特に花粉の多い春先や窓を開放する夏場は顕著です。たばこを吸う人ならもっと効果を確認できるはず。ただ、ファン式ではないため、ホコリは取れません。塵だけです。
 ホコリも取れるともっといいんですけどね。

 「脱臭」は思ったほどの効果はないです。脱臭だけなら市販の消臭剤の方が効果的かも。
 取扱説明書には「オゾン臭を発生することがある」とありますが、説明書通りに使えばまず大丈夫。オゾン臭がするときは機器の能力に対して部屋が狭すぎることが多いようです。6畳間なのに18畳用のセッティングをしておくと、気持ち悪くて死にますよ。オゾン臭は何とも言えない変な臭いなんです。
 「除菌」は確認できないためわかりません^^;。

 我々の問題は「マイナスイオン供給」ですね。
 では実験してみましょう。

 設置場所には若干の注意が必要です。
 まず、壁から離すこと。これは集まって来た塵で壁が汚れるためです。白い壁だと黒ずみますし、これを綺麗にするのは結構面倒なんです。
 後は高いところに置く必要があります。これは対流の影響でしょうか。確かに高いところに置く方が集塵効果が上がるようです。(「マイナスイオンが空気より重いため」という説明をしている商品もありますが、「空気イオン」なんてものはないわけで、これはよくわかりませんね。)
 とりあえず部屋の隅、1m程の高さのところに置いておきましょう。

 イオンクリスタはマイナスイオンを常時供給します。IC-350は本体間近で1ccあたり100万個、1m離れた場所でも1万個ものマイナスイオンを常時放出。オーディオ用をうたっている商品、例えば「レプトン」とイオン供給能は変わりません。電極数が多い分、イオンクリスタの方が恐らく強力です。
 メーカーのうたい文句としては「マイナスイオンは空気のビタミンとも言われ、お部屋に高原気分の爽やかさを広げる」、ということなのですが、実際は「そんなに爽快か?」という感じです。本当に森林の爽快感が味わえると思って購入すると痛い目に遭いますね。大体雑誌は(特にオーディオ雑誌は)大げさなんですよ。理屈も変だし。

 この手の商品の最大の持ち味は雑誌にも書かれている通り、静電気除去にあります。ただ、この効果も電源を入れてすぐには出てきません。部屋の大きさにもよりますが、締め切った6畳間なら1時間もすればOK。まあ、基本的には電源を常に入れっぱなしにしておく商品ですから、ね。

 例えばLPレコードを聴くときなど顕著な効果です。湿度には影響されません。ビニールの内袋から出すときの不快なパチパチもなければ、レコード再生後にホコリを引き寄せることもありません。スクラッチノイズも非常に減る印象です。レコードをIC-350に近づければなお効果的。静電気など全く発生しません。
 非常に乾燥している時期は機器やケーブルの静電気除去にも効果があるはず。
 ちなみに、CDそのものをIC-350に近づけておくと、極めて若干ながら、エコー感が改善されたり、奥行き感が得られるようになったりするものもありました。

 イオンクリスタ「IC-350」の欠点は、動作中、「チー」という音がすること。また、電極が汚れてくると「ジジジジ」という音も出します(そういうときは電極の掃除が必要です)。生活音としてはないに等しいレベルですけど、耳の側に置かなければならない人は気になるかも。まあ、CDプレーヤーの回転音が気にならない人なら問題なしでしょうか。

 部屋の隅に置いていたIC-350はレコードプレーヤーの隣の棚にセットすることにしました。居間は別に臭うものもないし、夫婦とも花粉症でもないので、このままオーディオ部屋に置きっぱなしにします。レコードを聴くときには無意識のうちに活躍してくれることでしょう。

(2001/03/11、2001/04/09記)


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